江戸「いき」は遊郭が起源⁉︎<「日本人」とは何者か?>
外国に旅行に行ったり、外国の方と話す機会が増えれば増えるほど
「そもそも日本人って何なんだろう?」
と思うようになり、この本を手に取りました。
本著はNHKのスペシャル番組「100分de日本人論」を書籍化したものになります
日本人に関する名著を現代の論客が解説する内容になっており、
明治〜昭和にかけての昔ながらの言葉を現代語訳しており、スッと理解できます!
日本人の価値観って一体何なの?
という分かるようで分からないものに対して、
新たに気付かさせてくれます!
本著では以下4作品を対象にしております
<九鬼周造:「いき」の構造>
ここでは江戸の「いき」を解説しています
「いき」を構成している要素は媚態・意地気・諦めの3つ
そして、これら全てを体現していたのが遊郭とのこと!
パッと聞くと違和感を覚えますが、解説を読むことで
「なるほどなぁ」と感じさせてくれます!
本著は赤坂真理さんが解説しています。
奈良時代での「魂」を題材とした恋愛小説になっています
当時の魂・霊がどのように考えられていたかをフィクション小説で表現していて、
当時の感性を擬似的に体感しやすくなっています!
<河合隼雄「中空構造日本の深層」>
本著は斎藤環さんが解説しています
古事記などを分析してみると、相対立する二つの力がある中で、それらの中央に落ち着くのではなく、それぞれがバランスするように変化が循環するように続いている
つまり、中心は空な存在になっているとのこと
良くも悪くも、これが特徴
例えば、お守りって外側は飾られていますが、中は空っぽみたいなものですよね
でも、何か神秘的に感じますよね
中空であるが故に、何かを感じる感性が日本人にあるのではないでしょうか
こういった話を現代のヤンキー論と絡めて解説しており、面白いです!
<鈴木大拙「日本的霊性」>
日本的なスピリチュアルがどの時代から意識され始めたか
そして、日本的霊性の3つの特徴
「大地性」「莫妄想」「無分別智」
が一体どのようなもので、日本人にどう影響を与えているかが解説されています!
テレビ・雑誌にあるスピリチュアルな内容より、説得力があって興味深い内容でした!
原著を読む方がより理解が深まるかもしれませんがハードルが高い可能性大なので、
入門書として本著から読んで良かったです(^^)
読書をつうじて温故知新を感じることができます!
ロマンですねぇ